노동당 작전부
◆労働党作戦部長呉克烈大将
◆労働党連絡部傘下連絡所から独立→労働党作戦部
◆間諜護送及び浸透、破壊工作、要人暗殺を担当
作戦部は、対南及び対外工作部署として、韓国と第3国に非合法的に浸透する工作要員を一定の場所まで案内する任務と要人暗殺及び拉致、無人ポスト埋没、軍事偵察・破壊等の任務を遂行する。労働党作戦部は、旧労働党連絡部の一部として存在したが、独立した組織である。旧労働党連絡部は、朝鮮戦争当時から存在していた部署で、対南工作員の南派が主任務だった。今日の労働党作戦部は、旧連絡部傘下の連絡所及び旧上級指揮部署だけを分離独立させたものである。98年のサンオ級潜水艦浸透事件が正に労働党作戦部が遂行した作戦である。作戦部部長は、前人民軍総参謀長呉克烈が担当している(写真は、呉克烈)。
作戦部は、韓国内の固定間諜からの情報獲得や任務付与、対南浸透要員の案内と護送、要人狙撃・拉致等を担当しており、有事の際、勧告の後方撹乱と戦略兵器襲撃・破壊等の任務も遂行する。また、韓国内の道路や電気工事等、主要基幹産業現況に対する情報も収集する。正確に確認されたものではないが、金正日の妻の甥である李韓永殺害事件を作戦部の所業と推定するのも、彼らの任務と関連した蓋然上に地を置くものである。作戦部は、1個組3名ずつ、1年に4個組以上を南派させているものと知られている。南派期間は、大概1週間程度で、単純護送ではない他の作戦では、3ヶ月まで延長されるともいう。
労働党作戦部は、7個又は10個の連絡所を主軸に構成されている。労働党作戦部傘下7個連絡所中において、414連絡所を除外した6個連絡所は、既に80年代初盤、労働党連絡部時代から存在していたもので、その根は、朝鮮戦争にまで遡る。最近まで、労働党作戦部の連絡所は、7個と知られていたが、内外通信の98年資料によれば、10個の招待所(連絡所)を置いているといい、清津・高城・南浦・海州等に1つではなく、2個ずつの招待所があるという。内陸には、開城と沙里院にある。平壌の3号庁舎(労働党3号庁舎)は、北朝鮮の各種情報、査察機構が位置するところである。)近隣にある414連絡所は、労働党作戦部の実務的な指揮本部である。この414連絡所には、国外にいる北朝鮮間諜に指令を送る通信施設を始め、各種毒劇物の製造所等、間諜活動に対する支援施設もあると知られている。この414連絡所には、支援任務を担当する約1,000名の人員が所属している。98年に浸透したユーゴ級潜水艇は、元山にある313連絡所(旧632軍部隊)所属と報道されたが、この313連宅所が正に東海岸を担当している。西海岸を担当しているのは、海州連絡所(旧755軍部隊)であり、南海岸は、南浦連絡所(旧753軍部隊)が担当している。西部戦線は、開城連絡所(旧217軍部隊)が、東部戦線は、沙里院連絡所(715連絡所、旧250軍部隊/平壌)が担当している。清津連絡所(旧459軍部隊)は、日本を担当している。労働党作戦部は、重要施設を探知するか、南派される護送することを主任務としている。労働党作戦部の下部組織自体が正に各浸透経路別に構成されることでも、その性格の一端を垣間見ることができる。このように、労働党作戦部は、間諜をDMZや海岸線を通して、韓国に直接浸透させる任務を負っているため、北朝鮮の各間諜機構中でも最も危険な任務を担当していると言える。北朝鮮労働党の間諜を2種類に分類すると、戦闘員と工作員に分類するが、この内、戦闘員が正に労働党作戦部要員を意味する。
◆労働党作戦部要員の浸透方法(この項目は、内外通信の関連記事を要約したものである。)
工作組・案内組・海上組の浸透装備と輸送手段を見れば、工作組は、一般拳銃と防音拳銃(消音拳銃)・手榴弾・自殺用毒針と毒薬・工作資金・携帯用無線機を携帯する。案内組は、チェコ式機関拳銃又はAK・M16小銃と手榴弾・非常食料・短波無線機と超短波無線機・暗視鏡・水中潜水装備がある。海上組は、1人当たりAK小銃と手榴弾・非常食料を携帯している。共同輸送装備としては、母船と子船があるが、母船には、連装高射砲を船首と船尾に各1挺ずつ装着し、ロケット砲・対戦車手榴弾・7号発射管5挺、無反動砲・大隊機関銃4挺、無線機3台等、非常食料を積載している。子船である半潜水艇には、大隊機関銃1挺、7号発射管1挺、対戦車手榴弾3個、韓国海軍と交戦時、最悪の場合、軍艦艇に衝突して爆破できる自爆用TNT30kgと無線機を積載している。
浸透経路は、3種類に分類できる。第1に、合法的又は半合法的に身分を偽装し、第3国である日本・香港等、外国を経由して韓国に浸透する場合がある。第2に、休戦線を通って非合法的に韓国に浸透する場合で、80年代以降、休戦線警備及び障害物が強化され、現在、陸上浸透は、難しくなっているのが実情である。第3に、海上を通した方法で、東・西・南海により主として多く浸透している。海上浸透時には、主として母船と子船を利用する方法が採択されるが、母船の乗船人員は20〜25名で、80〜100t級未満で、船尾に子船を積載することができ、最大速力は45〜50ktである。この船の特徴は、
表向きは日本漁船と類似し、武器類は肉眼で識別するのが難しい点である。子船である半潜水艇は、乗船人員が最大7名で、最大速力は57ktであり、半潜水艇の特徴は、全体にレーダー電波吸収ペイントで塗装し、レーダーで捕捉するのが難しく、完全潜水状態(最大沈下時)には、高さ20cmと幅40cm程度の空気吸入口だけ露出させた状態で航海することができる。浸透時には、母船を利用して、陸上から40海里
界線に母船を停泊し、18〜19時の間に子船を分離し、案内組2名、工作組2名、子船組3名が半潜水艇で韓国のレーダー空白空間を浸透地点として浸透する。このとき、陸上から30海里までは、完全浮上により速力30ktで接近する。30海里から速力12ktで半潜水状態により陸上から12海里界線まで接近した後、12海里からは、完全潜水し、6ktの速力で海岸線1,000m〜500mまで接近する。案内組と工作組は、半潜水水泳で海岸線に通常21〜22時の間に到着、陸上活動を行う。最近では、潜水艦を利用する等、過去とは全く異なる浸透方法も試みている。
活動
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最終更新日:2004/03/19